心理教育プログラム

スクールカウンセラー制度は、1997年度から導入されて、不登校やいじめなどの学校現場の課題に対応してきました。最近では、問題が起きてからの対応だけでなく、問題が起きる前に予防的に関わることが求められています。 教室に出かけていって、心の健康についての授業を行うこともスクールカウンセラーの活動の一つとして重視されるようになりました。そういう活動は心理教育プログラムと呼ばれています。

2018年05月

茨城県教育委員会がスクールカウンセラーを活用した授業実践のための資料を公開しています。それを紹介したいと思います。

教室で手をあげている子どもたち


いじめについて考えるエクササイズが2種類、話の聴き方のスキルを身につけるためのエクササイズ、アサーション・トレーニングのエクササイズ、人それぞれの言葉の受け取り方や表現の違いに気付くためのエクササイズ、という5種類のエクササイズが紹介されています。

授業の流れについて解説した資料、エクササイズで使用するワークシート、振り返りで使用するシートなど、実践の際に必要な資料が詳しく掲載されています。これを読むだけで、ある程度の実践のめどが立つ資料だと思います。印刷すれば、すぐにでも実践できると思います。

例えば、アサーション・トレーニングのエクササイズについての資料では、「いばりやさん」、「おどおどさん」、「さわやかさん」という3種類のコミュニケーションパターンを設定しています。これらは、それぞれ、撃的な自己表現」、「非主張的な自己表現」、「適切な(アサーティブな)自己表現」に該当するものです。

解説の資料も用意されていて、アサーションについて読めばわかるようになっています。

アサーションや適切な自己主張は、中学校生活の中でのトラブル防止に役立つだけではなく、社会へ出てからも仕事をする上で非常に役立つスキルだと思われます。必要性の高い実践ですので、参考にして取り組んでみては如何でしょうか?


茨城県教育委員会の以下のページからどうぞ
集団づくりのためのエクササイズ~いじめ問題などが起きにくい集団づくりを目指して~

認知行動療法をもとにした心理教育プログラムを紹介します。

 中学校や小学校ので行われている心理教育プログラムは、認知行動療法の理論に基づいて行われることが多いと思います。認知行動療法は、うつ病の治療に効果が認められているカウンセリングの理論です。落ち込んだ感情の元になっている、考え方(認知)や行動を修正していくことで、うつ病を改善していくことにつながっています。
教室


 でも、中学生や小学生は、自分自身の気持ちや感情が自分でも良く分かっていないことが多いように思います。特に、他の児童生徒に対して、暴言を吐いてしまったり、暴力が出てしまったりする子どもたちは、自分の感情を捉えることがかなり苦手だと言われています。

 そのため、心理教育プログラムを実施していく場合には、自分自身の感情を捉えることがスタートになると考えられます。

 そういった自分自身の感情を捉えるために役立つ心理教育プログラムがこの記事では4種類紹介されています。プログラムは、20年以上の経験を積んだ現役のスクールカウンセラーによるオリジナルだということです。

 紹介されているプログラムの特徴は、感情をレーダーチャートで分析するところだと思います。日常的にありそうな場面が設定されていて、子どもたちはその場面を想像して、自分の気持ちをレーダーチャートに記入していく作業をします。

 多分、周囲の子ども通しで見比べたりすると、「人それぞれ気持ちが違うんだな」ということが良く分かるのではないかと思います。また、自分自身の気持ちも、ただ腹が立っているだけではなくて、悲しい気持ちも混じっているんだとか、繊細に自分自身の気持ちを捉えられるようになるのではないかと思います。

 中学生や小学校高学年向けの心理教育プログラムでは、考え方やとらえ方を変化させることで、感情が変化するということも学べるようです。認知行動療法そのものとも言える内容ですので、子どもたちの心の健康にとってプラスになるのではないかと思います。

 小学校の低学年の子どもたち向けの心理教育プログラムから中学生向けのプログラムまで公開されています。著作権は保持しているということですが、スクールカウンセラーが学校で使う場合には、自由に使用して良いということです。

 この心理教育プログラムの詳しい情報は以下のリンクからどうぞ。
 心理教育プログラム例ーリソースポート|茨城県守谷市



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